第12回島根大学ミュージアム市民講座「島根周辺での日本海の形成は“洪水”とともに始まった?島根半島の地層が記録する日本海の成り立ち」 を開催

 本日は、第12回の市民講座を開催しました。今回は、総合理工学部で堆積学の調査研究をされている酒井哲弥先生から、日本海の成り立ちについて、最新の研究成果をお話いただきました。

 今から1700~1500万年前、地球のプレート運動によって、ユーラシア大陸から日本列島が離れていきました。その際に、大陸と列島との間に巨大で深い割れ目のような地形ができていきました。最終的にはその地割れの部分がさらに割けて、海とつながった際、海水が洪水のように流入し、今の日本海が形成されたということです。

 島根半島には、古浦層というシジミやカキの化石を含む地層があります。こうした地層の観察から、上のような日本海の成り立ちが分かってきたというお話でした。

 私たちの身近にある日本海ですが、こんなスケールの大きな成り立ちの歴史をもっているとは驚きでした。参加者の方々も熱心に耳を傾けておられました。

 12回目を数える市民講座ですが、だんだん参加者が増えて部屋が狭くなってきました。これからも質の高い講座を提供していけるように尽力していくつもりです。

 次回は、7月11日(土)、林正久先生による「松江平野の土地条件と水害」です。ご期待ください。


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