第15回ミュージアム市民講座「山陰の化石群からわかる1600万年前~1200万年前の地球環境変動 -温暖期から寒冷期へ-」を開催。

 本日は,第15回ミュージアム市民講座を開催しました。
 今回は,島根大学汽水域研究センターの瀬戸浩二先生に,「山陰の化石群からわかる1600万年前~1200万年前の地球環境変動 -温暖期から寒冷期へ-」というテーマでお話いただきました。
 島根県内には,浜田の畳ヶ浦でみられる1600万年前の「唐鐘層(とうがねそう)」や,松江市でみられる1200~1450万年前の「布志名層(ふじなそう)」から,多くの貝の化石などが産出します。
 唐鐘層からは,熱帯に生息する貝の化石がみられ,それより新しい布志名層からは寒い地域でみられる貝の化石が多くみられるそうです。こうしたことから,この時期,地球環境が温暖期から寒冷期に変化したと考えられるとのことでした。
 また,寒冷化に伴って,いなくなった種類の化石と生き残った種類の化石があるとのことでした。
 地球温暖化が危惧される昨今ですが,我々人類は数万年後,環境変動に適応して生き残っていけるのか・・・瀬戸先生は,人間なら多分大丈夫でしょうと言われて,締めくくっていただきました。

*本日のお話にでてきた化石は,島根大学山陰地域資料展示室で展示されています。
*次回は,10/10,三瓶良和先生による,「中海・宍道湖の底質環境と地球環境・地球資源」です。今回に引き続き,地球環境について考える内容です。ご期待下さい。

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