2014年12月20日土曜日

第2回島根大学ミュージアム特別講座in大阪を開催しました。

 12/20(土)、大阪梅田から歩いて20分程の島根ビルを会場にして、第2回島根大学ミュージアム特別講座in大阪を開催しました。

 今回は、古墳時代に関する2本の講義でした。

 まず1本目は、島根大学法文学部の岩本崇先生から、「古墳時代銅鏡の授受からみた倭王権と出雲・伯耆」というテーマでお話をしていただきました。古墳時代前期(3世紀後半から4世紀頃)、畿内王権から列島各地に、「三角縁神獣鏡」という縁の断面が三角形の鏡が配布されます。一般に、これは、畿内王権の政治的な勢力範囲の広がりを示す現象であると捉えられています。三角縁神獣鏡は、出雲や伯耆など、山陰地域の古墳からも出土することから、その背景として畿内王権との政治的関係が想定されています。しかし、一方で、山陰地域の前期古墳は、方墳や前方後方墳が多く、畿内にみられるような前方後円墳とは異なった独自性を示していることが特徴のようです。

 つづいて2本目は、島根県教育委員会の角田徳幸先生から、「横穴式石室にみる古墳時代後期の地域関係~九州・山陰・近畿」というテーマでお話をしていただきました。特に古墳時代後期(6世紀頃)になると、古墳の墳丘の中に横穴式の出入口をもつ横穴式石室が作られるようになります。横穴式石室の形態は地域によって特色があり、出雲地域では、肥後の石室と類似したタイプが流行します。当時、出雲と肥後との間に、何らかの地域間交流があったようです。

 古墳時代というと、畿内王権を中央として、一元的に古墳文化が波及したように捉えられがちですが、以上の2本の講演からは、地域の独自性や畿内以外の諸地域同士の交流が多くみられることが分かります。このことは、当時の古墳文化のすべてが、必ずしも畿内を中心として、他地域を周辺とするような構造ではなかったことを物語っているのではないでしょうか。

 考古学の本場、近畿だけあり、参加者の皆様には、熱心に聴講いただきました。ありがとうございました。
会場(島根ビル)


塩飽理事からの御挨拶

岩本崇先生の御講演

角田徳幸先生の御講演

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