第4回くにびきジオパーク・プロジェクト探訪会「島根半島中央部,佐香地域の自然・歴史・文化」

 島根大学くにびきジオパークプロジェクトセンター主催による第4回くにびきジオパーク・プロジェクト探訪会「島根半島中央部,佐香地域の自然・歴史・文化」にミュージアム教員も講師で参加しました。
 今回のコースは、出雲市の島根半島日本海側にある海岸や神社でした。
 まず、小伊津海岸では、白い砂岩と黒い泥岩が互層になった洗濯岩の海岸を見学しました。この地層は、約1400万年前に水深500mの海底で堆積したものです。泥と砂が交互に堆積することで、綺麗な縞々になったわけです。
 次に佐香コミュニティセンターで地元の歴史や伝説に詳しい方のお話を聞きました。地元のべべ貝がはいった弁当やテングサのトコロテンもいただきました。
 午後は、謎の海岸といわれる赤浦海岸を見学しました。幸いにも坂浦から船に乗ることができ、地蔵鼻や百丈ヶ滝の景観や断崖の断層なども観察することができました。赤浦海岸では、緑色・赤色・褐色の流紋岩や黒色の安山岩の円礫が分布していました。なぜこの入江だけ、色とりどりの石があるのか、ちょっとしたミステリーのようです。
 立石神社は、最大高12m・最大幅26mの巨岩で、祭神は雨乞いの神様である多伎都比古命です。祈祷をしたご幣(ごへい)を背後の雲見峠まで持っていくと、必ず雨が降るという伝承があります。
 この神社には建物はなく、岩そのものが「社」という、神社の原初形態を示す貴重な場所です。最近は、パワースポットとしてひそかに人気があるようです。
  本日は、天気も良く、身近な大自然や歴史を体感できた秋の1日となりました。

小伊津海岸の洗濯岩


地元の食材が入った弁当

坂浦


赤浦海岸の4色の石

謎の海岸・赤浦海岸

透明度の高い海水

与一伝説が伝わる高さ100メートルの断崖

多伎都比古命が祀られた立石神社

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