花森安治と田所太郎

 今朝のNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」では、終戦直後、五反田一郎らが復員し、出版社再開の話が始まりました。
 及川光博さん演じる五反田一郎のモデル、田所太郎は、旧制松江高校(島根大学)の出身で、花森安治とともに文芸部に所属、『校友会雑誌』の編集に携わっていました。小泉八雲旧居近くの借家に住んでいたそうです。
 田所の著書『出版の先駆者』(1969、光文社)の裏表紙のなかで、作家・杉浦明平は、田所について「色白で目鼻だちいともよくととのい、・・・まさしく色男の見本であった。女と酒の古都・松江で、美女たちにもてすぎて卒業が一年遅れた・・・」と述べています。(実際の田所は、無口で愛妻家だったようです。)
 昭和9年、田所は東京帝国大学仏文科に進み、『帝国大学新聞』編集部で花森と再会します。
 常子こと大橋鎭子を花森安治に紹介したのも、松江高校・東京大学で花森とずっと一緒だった田所なのでした。
(敬称略)

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コメント

  1. ※五反田一郎のモデルは、柴田錬三郎ともいわれています。しかし、「一郎」と「太郎」、五反田が花山の大学の後輩という設定(田所太郎は、留年して1年遅れで東大に入学)、五反田が常子(大橋鎭子)を花山(花森安治)に紹介するストーリーなどは、田所太郎の要素が含まれていると思われます。

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