本日午後は、第131回アシカル講座「山陰で確認されている活断層の分布と地震」を開催しました。
この講座は、令和4年度アシカル講座第1ステージ「学びあれば憂いなし!山陰の自然災害」の第4弾になります。今回は、向吉秀樹先生(島根大学総合理工学部准教授)から、山陰に分布する活断層についてのお話をしていただきました。
「活断層」とは、特に数十万年前以降(あるいは約260万年前以降)に繰り返し活動し、将来も活動すると考えられる断層のことをいいます。活断層がある場所の直下では、過去にM6以上クラスの地震があったと考えられています。
活断層は、空中写真の観察によって変位した地形を見つけ、地質調査によって地層がずれた年代を特定することで認定されます。
これらのうち、断層の長さが20km以上あるもの、活断層である確実性が高いもの、断層の活動度が高いものといった諸条件を備えた活断層は、「主要活断層帯」と呼ばれています。山陰地域の主要活断層帯としては、「鹿野-吉岡断層」「宍道断層」「弥栄断層」などがあります。
山陰地域では、確認されている活断層の位置と中~大規模地震の発生場所が必ずしも一致していません。すなわち、未知の活断層が分布している可能性があるようです。
したがって、活断層が少ないから、あるいは近くに活断層がないからといって、地震が起きないだろうという油断は禁物だということでした。やはり、日ごろからいつでも地震が起こりうることを自覚して備えておくことが大切なようです。
参加者からは、たくさんの質問が出され、関心の高さをうかがわせました。
次回は、同じく地震の話で、「山陰にも大きな被害を与えた太平洋側の巨大地震」【8/27】になります。皆様のご参加をお待ちしております。
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