本日午後は、第138回アシカル講座「石見の山城~尼子・毛利・大内の争奪の舞台~」を開催しました。この講座は、令和5年度アシカル講座第1ステージ「石見学Ⅳ 石見地域の自然・歴史資源を学ぶ」の第3弾になります。
今回は、高屋茂男先生(島根県立八雲立つ風土記の丘 所長・島根大学非常勤講師)に、石見地域における戦国時代の山城について解説していただきました。
島根県には、中世の城跡が1,215件以上もあるそうです。こうした城には、益田氏の七尾城や吉見氏の津和野城のような、ある程度大きな力をもった国衆の城もあれば、小規模な地域の城、合戦に際して一時的に使用された城などがあるようです。
また、中世の城は、山の上に築かれることが多く、石垣をもつものが少ない、曲輪(平坦面)・堀切・土塁・竪堀などをもつといった特徴があげられます。
石見には、益田氏、三隅氏、周布氏、福屋氏、小笠原氏、吉見氏、口羽氏、佐波氏、多胡氏をはじめとした多くの国衆が存在していたため、かれらの拠点となる城や一時的な城などが数多く築かれました。特に石見銀山周辺の城、福屋氏の家古屋城、三隅氏の高城、周布氏の鳶巣城、小笠原氏の温湯城、益田氏の七尾城、吉見氏の津和野城などが有名です。こうした城をはじめ、石見の城は、畝状空堀群や連続堀切(多重堀切)と呼ばれる防御施設をもつなど、見所の多いものが多数あるようです。
今回の講座は、戦国時代の山城に関心をもつ人が多いからか、多数の参加者がありました。参加者からは、「講座で紹介された山城に実際に訪れてみたい」といった感想をいただきました。
次回のアシカル講座は、「縄文の森としろがねの山」【8/5】です。多くのご参加をお待ちしています。
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