【島根大学の貴重標本類3】島根県指定天然記念物・ニホンアシカ剥製標本(ラベル付き)

ニホンアシカ剥製標本
Zalophus japonicus
島根県指定 天然記念物(2024.2.2)
 ニホンアシカ(哺乳綱食肉目アシカ科アシカ属)は、かつて日本海西南部海域を中心に多数生息していました。
 しかし、江戸時代から明治時代にかけて大量に捕獲され、とくに日本海の竹島周辺で毛皮や食用に大規模に捕獲されたため、1970年代以降、捕獲、目撃の記録がなく、絶滅したものと考えられています。
 本標本は、1886(明治19)年2月に島根県松江市美保関町で捕獲されたもので、以来、島根師範学校に保管されていました。若い雄で体長120cm。
 ニホンアシカの剥製標本は、国内外に約19体現存することが確認されています。国外には、江戸時代に来日したドイツ人医師シーボルトが持ち帰ったものがオランダに3点収蔵されているほか、大英博物館に剥製1点、毛皮標本1体と頭骨4点があるのみで、世界的にも非常に貴重な標本です。

 現存するニホンアシカ剥製の一覧は、下記の通りです。
・島根大学総合博物館 展示標本(1体)・・・若いオス(1886年2月、美保関町で捕獲)
・島根県立三瓶自然館サヒメル 展示標本(天王寺動物園収蔵品)(3体)・・・オス成獣、オス亜成獣、幼獣 +(元島根県立松江北高校 所蔵標本)(1体) +(元島根県立出雲高校 所蔵標本)(1体)
・領土・主権展示館(東京)展示標本(島根県立大社高校収蔵品)(1体)
・島根県立しまね海洋館アクアス 展示標本(浜田高校収蔵品)(1体)
・大阪府天王寺動物園 所蔵標本(3体)
・大阪府立岸和田高校 所蔵標本(2体)・・・幼獣(明治45年購入)、亜成獣(明治38年購入)
・大阪府立大手前高校 所蔵標本(1体)
・九州大学 所蔵標本(1体)
オランダ・ナチュラリス生物多様性センター 所蔵標本(3体)・・・シーボルト標本
・大英自然史博物館 所蔵標本(1体)

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