第4回島根大学ミュージアム特別講座in広島「弥生時代の四隅突出型墳丘墓」を開催しました。

本日は、広島市まちづくり市民交流プラザにて、第4回島根大学ミュージアム特別講座in広島「弥生時代の四隅突出型墳丘墓」を開催しました。

今回は、会下和宏准教授(島根大学ミュージアム副館長)が講師を務め、弥生中期後葉から終末期にかけて、広島県江の川中上流域や山陰で展開した四隅突出型墳丘墓についてのお話がありました。

四隅突出型墳丘墓は、方形の墳丘四隅に突出部が付いた特異な形態の墓です。しかし、突出部の意味するところはよく分かっていません。弥生中期後葉頃に中国山地の江の川中上流域、広島県三次市周辺で多くみられるようになります。また、近年では出雲平野でも1基、中期のものが見つかっております。

後期になると、山陰地域の日本海沿岸部でも多数造られるようになり、最大級のものは島根県出雲市西谷3号墓のように長辺が40m以上にもなる事例がみられます。

この時期には、地域の集団に階層差が生まれ、そのなかでも最高位の人物が大型の四隅突出型墳丘墓に葬られたとみられます。こうした人物は、遠隔地との間で鉄器などの日本海交易をおこない、大陸からは先進的な文物・情報も得ていたと考えられています。

次回は、「考古学からみた出雲国風土記」(平成26年1月11日(土)13:30~14:45)です。ひきつづき、よろしくお願い致します。

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