10月5日(木)から7日(土)にかけて、和鋼博物館で「古代たたら復元操業」が実施され、島根大学の学生も教養授業「たたらと現代製鋼」の実習として参加させていただきました。この操業には、2008年から本学の学生が参加させていただき、ご指導をいただいています。
たたら製鉄は、砂鉄・木炭・釜土・空気を高温で反応させて鉄を作り出す、中国地方で発達した伝統的な製鉄法です。今回は、奈良時代頃に行われていた大きさの製鉄炉を復元して、操業が行われました。
学生たちは、1・2日目、木炭の小割り、釜土ブロック作り、築炉などの準備作業を行いました。最終日は、学長も参加された初種式の後、いよいよ操業が開始され、砂鉄や木炭の投入、「踏み鞴」を繰り返し踏む送風作業などを行いました。
多くの方々の協業による、7時間半にもおよぶ操業によって、やっと約49kgの鉄の塊である鉧(けら)を生産することができました。炉を壊して姿を現した、神々しく真っ赤に燃えたぎる熱い鉧(けら)は、とても神秘的で畏怖の念を感じさせるほどでした。
学生たちは、和鋼博物館や株式会社プロテリアルの皆様、そして国選定保存技術保持者である木原明・村下からの丁寧で熱心な指導を受けながら、一生懸命、一連の作業を行うことができました。モノを作ることの大変さ、難しさ、グループによる協創の大切さ、仕事に対するプロ意識や姿勢など、様々なことを学ばせていただいた貴重な体験になったようです。
こうした機会を与えていただき、ご指導をいただきました皆様に改めて厚く御礼申し上げます。
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釜土をこねる作業 |
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釜土ブロック作り |
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木炭の小割り |
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築炉 |
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学長も参加された早朝の初種式 |
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真剣な面持ちで砂鉄を投入する学生 |
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休みなく鞴を踏んで送風する作業 |
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| 鉧(けら)出しで姿を現した真っ赤に燃える鉧 |
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