島根大学公開講座「第19回島根まるごとミュージアム体験ツアー 戦後80年、戦争遺跡に訪れて平和について考える」を開催しました。

島根県内の自然・歴史・文化資源を現地に赴いて見学するバスツアー「島根大学公開講座・島根まるごとミュージアム体験ツアー」の第19回を開催しました。今回は、戦後80年の節目に、出雲市内の戦争遺跡を見学して、戦争と平和について考えてもらう内容でした。

訪れた場所は下記の通りです。

1. 防空監視哨
第二次大戦期に県内38か所に設置された国民防空監視施設の一つ。半地下式の聴音壕が良好に残存。
2. 久村鉱山選鉱所跡
1942(昭和17)年事業開始、昭和20年事業停止、昭和24年閉山。旧株式会社日立製作所安来工場久村鉱山の固結砂鉄の選鉱場。貯水槽、受電所、選鉱場、インクライン原動機室、廃砂堆積場(現水田)、作業道、山腹水路などで構成されている。海軍用航空機エンジンに必要な特殊鋼材の生産を担った。2016年、島根県が発掘調査。
3. 海軍大社基地滑走路
主滑走路は、長さ1700m・幅120m(コンクリート舗装:長さ1500m・幅60m。型枠作り工法)。最新鋭の陸上攻撃機「銀河」40機、人間爆弾「桜花」配備
4. 大社基地設営隊本部になった出西国民学校
5.海軍大社基地遺跡群(海軍魚雷庫)※外観のみ
出西地区氷室に魚雷保管用の地下壕などが残されている。幅3.5~4.0m・高さ3.0~3.5m・奥行き20~40m。
6.銃弾痕が残る新川鉄橋
1945年6月後半以降、島根県沿岸部を中心に空襲が本格化した。1945年7月28日、島根県で最大規模の空襲があり、大社基地周辺にも8機の米軍機が爆弾投下、ロケット弾発射、機銃掃射を行った。3~12名が死亡したといわれている。

実際に現地に立ってみて、参加者同士で色々と質問・議論も交わすことができ、意義のある講座となりました。ご参加いただき、ありがとうございました。

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