第152回アシカル講座「島根県内の戦争体験を伝える~記憶から記録へ」を開催

本日午後は、第152回アシカル講座「島根県内の戦争体験を伝える~記憶から記録へ」を開催しました。この講座は、令和7年度アシカル講座第1ステージ「戦後80年、戦争の記憶を学び、伝える」の初回になります。

今回は、板垣貴志先生(島根大学法文学部 准教授) に講師を務めていただき、県内の様々な戦争体験の記憶を記録として継承・活用していく取り組みについて解説していただきました。第二次世界大戦終結から80年、戦争体験者は減少し、日本人にとって戦争は遠い存在となっています。島根県や鳥取県でも空襲など、戦争被害はありましたが、そうした記憶の風化が進んでいます。

板垣先生は、研究者や学生・市民とともに、2018年から島根県内の戦争・銃後体験の様々な記録・手記を収集・整理し、データベース化する作業を行っています。こうした継続的な作業自体が、記録を残した戦争経験者の気持ちに寄り添い、共感することにもつながっているようです。

データベースが完成すれば、戦争が民衆一人一人にもたらす惨禍を後世に伝え、戦争を知らない世代の人が戦争について考えていくうえで、貴重な財産になることが期待されています。

次回のアシカル講座は、「考古学から戦争を考える~島根・鳥取の戦争遺跡を中心に~」(第153回、8/2)です。皆様のご参加をお待ちしています。

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