本日午後、第153回アシカル講座「考古学から戦争を考える~島根・鳥取の戦争遺跡を中心に」を開催しました。この講座は、令和7年度アシカル講座第1ステージ「戦後80年、戦争の記憶を学び、伝える」の第2回になります。
今回は、岩本崇先生(島根大学法文学部 准教授) に講師を務めていただき、山陰地域に残る戦争遺跡の調査研究・保存・活用について考古学的な視点から解説していただきました。
最初に考古学による戦争研究の研究史についての解説がありました。続いて、山陰地域における近現代の戦争遺跡の事例として、松江市美保関望楼遺跡、大田市三瓶原陸軍演習場遺跡、米子市旧海軍美保航空基地、出雲市旧海軍大社基地遺跡群などについて紹介がありました。
戦争遺跡は、今後の調査研究によって大幅に知見を蓄積していくことが可能であり、また、そのためには他分野との協業による学際的研究が不可欠であるようです。最後に、戦争遺跡は、戦争やそれに関連する人類・社会・地球環境をとりまく諸課題について、様々な人々が対話を重ねていく「場」になりうるという保存活用の重要な意義を強調され、講座のまとめとなりました。
関連新聞記事
・山陰中央新報(2025.8.3)「「戦争遺跡の役割高まる」 島根大・岩本崇准教授が活用を訴え」
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